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  • ゲムシタビン その2

    2009年6月20日

    ゲムシタビンってなに?

    そんな方もたくさんいらっしゃると思います。

    少しずつ覚えていきましょうか。

    「ゲムシタビン(gemicitabine ; GEM:商品名 ジェムザール)は臨床試験では、アンスラサイクリンによる補助療法後の転移性乳がんを対象に大規模比較試験が行われており、GEM+PTX(パクリタキセル)またはPTX(パクリタキセル)に無作為に割り付けた(ともに21日サイクル)。

    PTX単独群に対してGEM(ゲムシタビン)併用群が有意に生存期間を延長し(中央値15.8ヶ月 vs 18.6ヶ月)、無増悪期間、無増悪生存期間、奏効率でも、GEM(ゲムシタビン)併用群の方が優れていることが示された。

    2004年のFDA(食品医薬品局)承認をはじめ100ヶ国以上で承認され、NCCN(National Comprehensive Cancer Network)や乳がん診療ガイドラインでも転移性乳がんの治療薬として記載されている。

    現在、補助化学療法としての大規模試験が進行中であり、我が国でも転移性乳がんを対象に治験が実施され、2008年8月に承認申請された。

    “乳癌治療薬” 熊本市立熊本市民病院 診療部長 西村 令喜先生
    医薬ジャーナル vol.45.S-1, 2009/p 362 より抜粋引用」


    日本緩和医療学会 in 大阪に参加してきました。

    大阪は真夏日で、そして学会場も大変な熱気に包まれていました。

    たくさんの看護師さんをはじめとした医療スタッフ、そして医師たちが参加してみんな一言も聞き漏らすまいと、緩和ケアのプロフェッショナルたちのお話に耳を傾けていました。

    会場は人であふれ、立ち見の人が会場の外までつながっていました。

    緩和ケアは、がんによる苦痛や痛み、悲しみを緩和する治療です。

    決して末期の医療ではありません。

    緩和ケアは必要に応じてモルヒネを使用しますが、医療用に調合されており、安全性が確認されています。

    モルヒネをはじめとした、医療用麻薬には誤解があります。

    1.廃人になる。・・・廃人になんて、なりません!

    2.医療用麻薬を一回始めると禁断症状がでて、「薬をくれー」となる。・・・・・・嘘です。中毒にはなりません。痛みが落ち着いてきたら減量していくことが可能です。

    3.命を短くする。・・・・嘘です、命は短くなりません。逆に痛みや苦痛を取ることによって、生きなきゃ!という気持ちが強くなり、色々な治療に向かって前向きになります。そして結果的に寿命が長くなるというデータもあります。

    このように、皆様がもしかしたら抱いている悪いイメージは間違いであることが多いです。

    でも医療関係者でも同様な誤解を持っている人たちが多くいます。

    まずは身内の教育を十分におこなっていくことが重要であるといつも感じています。

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    ゲムシタビン

    2009年6月19日

    抗がん剤治療にまた戻りますね。

    乳がんにたいする新たな抗がん剤の選択肢としてゲムシタビンが挙げられます。

    今日も薬理作用という、私もちょっと苦手な分野についてお付き合いくださいね。

    「ゲムシタビン(gemicitabine ; GEM)はara-Cに類似したデオキシシチジンの誘導体である。

    ゲムシタビンは細胞内でリン酸化された後、デオキシシチジンのリン酸化物と競合して、DNAに取り込まれ細胞死を引き起こす。

    Ara-Cよりも抗腫瘍作用スペクトルが広い。

    またリン酸化物によるDNAへの取り込み促進と代謝酵素阻害による細胞内濃度の長時間維持を通じて自己増強作用を有する。

    主な副作用は骨髄抑制(白血球減少など;yasuu注釈)で、自覚症状を伴うものは少なく、前投薬が不要で投与時間も短い(30分)ことなど、患者さんの負担も比較的少ないと思われる。

    我が国では、肺がん、膵臓がん、胆道がんで承認されている。

    乳がん細胞を用いた非臨床試験では、単剤での効果だけではなく、PTX(パクリタキセル)やトラスツズマブと相乗効果も認められた。

    “乳癌治療薬” 熊本市立熊本市民病院 診療部長 西村 令喜先生
    医薬ジャーナル vol.45.S-1, 2009/p 362 より抜粋引用」


    大学生の時に、もっと薬理学についてまじめにお勉強しておけば良かったと思う今日この頃です。

    本当に医師は何でも知っていないといけませんよね。

    でも実際の業務においては、薬理学のプロフェッショナルである薬剤師さんにいつも御指導いただきながら知識を増やしているのが実状です。

    薬剤師さんにも頭があがりません。

    看護師さんたちにもいつも支えられていますので、看護師さんたちにも頭があがりません。

    気づけば、病院のスタッフ全員に頭があがりませんね。

    スタッフみんなのおかげで、患者様にとって信頼できる医療を提供できているのです。

    いつもスタッフには感謝、感謝でいっぱいです。

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    ホルモン反応性と抗がん剤 その6

    2009年5月27日


    今までの5日間の内容を数字でまとめると以下のようになります。

    「5年再発率をまとめると以下のようになる。

    年齢50歳未満、エストロゲンレセプター陰性における5年再発率
    化学療法無し 38.8%
    多剤併用化学療法 25.5%
    (抗がん剤の追加効果 13.3%)

    年齢50歳未満、エストロゲンレセプター陽性における5年再発率
    化学療法無し(タモキシフェン単独)  21.6%
    多剤併用化学療法+タモキシフェン  14.0%
    (抗がん剤の追加効果 7.6%)  


    年齢50-69歳、エストロゲンレセプター陰性における5年再発率
    化学療法無し 42.9%
    多剤併用化学療法 33.3%
    (抗がん剤の追加効果 9.6%)

    年齢50-69歳、エストロゲンレセプター陽性における5年再発率
    化学療法無し(タモキシフェン単独)  28.9%
    多剤併用化学療法+タモキシフェン  24.0%
    (抗がん剤の追加効果 4.9%)  


    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」


    このように、ホルモンレセプター陽性であることは、陰性に比べて再発率は低い数字となっています。

    しかし、ホルモンレセプター陽性であればホルモン治療による利益が大きく、抗がん剤治療を加えても効果が少なめであることは覚えておくべきことであると考えます。

    今日は少し肩がこってしまったので、お肩をとんとんしてもらいました。

    低周波治療器 に・・。

    何年ぶりかに付けてみましたが、すごいんですね。

    勝手に肩がとんとんとんとん動くんです。

    一体どうなっているんですか。

    だって、絶対に誰かがいて、叩いているみたいなんですよ!!

    でもおかげさまで、随分身体が楽になりました。


    こんなシール2枚に身体がだまされてしまうなんて・・。

    私も普通の人間なのですね (^_^)v


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    ホルモン反応性と抗がん剤 その5

    2009年5月26日

    ちょっと誤解を招きそうな内容でごめんなさい。

    乳がんにおけるホルモン反応性と抗がん剤の効果についての連続掲載です。

    皆様が不安になるような結論ではないことを何度も繰り返しておきますね。

    「リンパ節転移陽性、ホルモン反応性乳がんに対するタキサン系薬剤の有効性は、2006年のEBCTCG(Early Breast Cancer Trialists’ Collaborative Group )の会議で議論された。

    その結果、ホルモン非反応性乳がんの10年再発率がタキサン系薬剤の上乗せで5.1%低下するのに対し、ホルモン反応性乳がんでも5.7%低下した。

    このように、ホルモン反応性の有無にかかわらずタキサン系薬剤の効果はあきらかなようであるが、詳細な結果は論文発表を待つ必要があるとも報告されている。

    日本の乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版には、ホルモン反応性と化学療法の選択に関する記載はない。

    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」



    あらあら、もう11時ですよ。

    今日これから夕飯をいただくのは、ちょっとまずいですね。

    でもやっぱりおなかがペコペコでは明日がんばれないので、ちょっとだけ夕飯をいただきますよ。

    いいですか?

    はい、いいですよ。



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    ホルモン反応性と抗がん剤 その4

    2009年5月25日

    あと少しだけがんばりましょう。

    今日も乳がんにおけるホルモン反応性と抗がん剤の効果についてです。

    「前述の情報を受けてNCCN(National Comprehensive Cancer Network)ガイドラインは、HER2陰性、ホルモン受容体(HR)陽性で、リンパ節転移陰性、腫瘍径が1cmを超える場合には、従来は全例に内分泌療法に化学療法を加えることを推奨していた。

    しかし、2008年version 1より、21遺伝子RT-PCRアッセイ(Oncotype DX TM)を用いて内分泌療法の施行と化学療法の併用を考慮するように修正された。

    以上の報告は全て術後療法においてである。

    だが、術前化学療法においても、病理組織学的完全効果(pCR)率がホルモン非反応性例において、ホルモン反応性例よりも著明に高率であることから、ホルモン非反応性乳がんの方が化学療法に対する感受性が、より高いことが示されている。

    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」


    また今度はNCCNガイドラインについても勉強が必要ですね。

    みなさん頑張りましょうね。

    でもあまりに引用部分が難しいと、「難しいので読み飛ばしてまーす。」とおっしゃる方がいらっしゃるので、気をつけます (^_^;)

    やっぱり全ての内容を大切にしていきたいですからね。

    ただ、今は難しくても何回も何回も形を変えた資料を読んでいくことによって、理解が深まる場合が多々あります。

    その日を待って、今は読み流していただいても結構です。


    何となくインフルエンザの話題が下火になってきた印象がありますが、いかがでしょうか。

    でも救急外来では相変わらず、発熱の患者様の対応は慎重にしております。

    スタッフは必ずマスクを着用し、状況によってはゴーグルを装着する場合もあります。


    でも私の信条としては、自分の顔を一切隠さず、常に自分の表情のすべてを患者様にお見せしながら、こころとこころで真正面から患者様とお話したいと考えています。

    ですから早く今の季節が早く過ぎ去っていけば良いなと思います。

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    ホルモン反応性と抗がん剤 その3

    2009年5月24日

    みんなで毎日こつこつがんばろうね。

    「Berryらは3つの術後化学療法の無作為化試験につき、ER(エストロゲンレセプター)の有無による化学療法の効果の相違をレトロスペクティブに検討し報告した。

    化学療法の進歩により、Study 9741のdose-dense AC-PTXでは、

    化学療法による再発の相対危険率の減少は、

    ER陰性例で55%にたいし、

    ER陽性例では26%であった。


    死亡の相対危険率の減少は、

    ER陰性例で55%、

    ER陽性例で23%であった。


    同様に化学療法による5年無再発生存率の絶対値としての低下は、

    ER陰性例で22.8%、

    ER陽性例で7.0%

    であった。


    5年全生存率の絶対値としての低下は、

    ER陰性例で16.7%、

    ER陽性例では4.0%であった。


    著者はこの結果より、

    ER陽性例での化学療法の選択は合理的であるとしても、

    ER陰性例ほど大きな利益がないことは認識すべきであるとしている。


    また、化学療法の進歩によりER陰性例での予後は徐々に改善し、適切な術後療法が施行されたER陽性例の予後にほぼ等しくなりつつあると述べている。

    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」


    今日も一緒に勉強していただきありがとうございます。

    しかも日曜日なのに・・・  m(_ _)m


    今度6月にクラシックコンサートに行こうと思っています。

    お友達のオーケストラです。

    ブラームスやベートーベンが曲目に予定されております。

    私も小さいときからバイオリンやピアノが弾きたかったのですが、夢はかないませんでした。

    お仕事をしながらも、御自分の夢をかなえているそんな素敵な友人を尊敬しています。


    でもきっと、夢は持ち続けていればいつか必ずかなう。


    そう信じています。


    そんなわけで、いつか私もオーケストラに入っているかもしれませんよ!?


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    ホルモン反応性と抗がん剤 その2

    2009年5月23日

    今日もホルモン反応性と抗がん剤の関係についてです。

    「2005年のEBCTCG (Early Breast Cancer Trialists’ Collaborative Group )のメタアナリシスによる報告によれば、CMF, CAF/FECのような多剤併用療法の効果は、ER(エストロゲンレセプター)の有無にかかわらず有意に再発率を減少させている。

    しかし、ER陽性例(≧10fmol prot./mgまたはIHC(免疫組織化学染色)陽性)では、ER陰性(ER-poor)例よりも化学療法により得られる利益(再発抑制効果)は少ない。

    すなわち、化学療法施行の有無による5年再発率の差(gain)は、

    50歳未満のER陰性例で 13.2%
      (5年再発率が化学療法により13.2%改善する; yasuu注釈)

    であるのにたいし、

    50歳未満のER陽性例(Tamoxifen併用)では 7.6%
      (5年再発率が化学療法により7.6%改善する; yasuu注釈)


    であり、また


    50-69歳のER陰性例で 9.6%

    50-69歳のER陽性例で 4.9%

    であった。


    いずれの群においても化学療法は有意に再発率を低下させているが、

    その利益の程度(gain)はER陰性例に比し、ER陽性例では軽度であった。

    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」


    昨日も申し上げました。

    論文の一部を拾い上げて、その文章に一喜一憂するために引用しているのではありません。

    毎日毎日少しずつ皆様と一緒に読み進めていきたいのです。

    私たち医師は研修医時代から、これを抄読会といってみんなでおこなってきているのです。


    でも、ご心配な方のためにお伝えしておきますと、この論文は「化学療法は有意義である」という視点で書かれています。

    「ただし、効果が強く出るかどうかは個人差があります。」

    という趣旨の論文です。


    今、皆様がお受けになっている治療を否定する論文ではありませんから、誤解ありませんように。

    また、明日もお付き合いください。


    今日は、日本の乳がん病理学の権威の先生を囲んで、神奈川県の乳がん治療の中心メンバーが集まり症例検討会と病理の勉強会がおこなわれました。

    神奈川乳がん治療研究会の先生方もおいでになっており、熱いディスカッションが行われました。

    土曜日の夕方でしたが、会場は満席で、乳腺外科、放射線部、超音波検査部、病理部の先生方や技師さんが多数参加していらっしゃいました。

    私も含めてみんな、1人でも多くの女性を乳がんから救いたいという一心で、懸命にノートをとっていました。

    また今日も神奈川県の乳がん治療のレベルがアップした手応えを感じました。

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    ホルモン反応性と抗がん剤

    2009年5月22日

    今日はホルモン反応性と抗がん剤の関係についてお伝えします。

    ホルモン反応性すなわちホルモンレセプターが陽性か陰性か。

    それが抗がん剤の効果と関係があるようなのです。

    「ホルモン反応性は乳がんの予後予測因子であり、内分泌療法の効果予測因子であるが、化学療法の効果予測因子でもある。

    化学療法の効果はホルモン反応性の有無にかかわらず認められ、国際的なガイドラインでも、ホルモン反応性の有無に関係なく、再発リスクの高い症例では化学療法の施行が推奨されている。

    しかし最近のレトロスペクティブ(後ろ向き研究;yasuu注釈)な解析では、ER(エストロゲンレセプター)の状態と化学療法による利益との交互作用の可能性が示されており、化学療法の利益はER陰性例の方が陽性例よりも有意に大きいことが示唆されている。

    “効果予測因子とホルモン反応性を考慮した化学療法の選択”
    東京慈恵医科大学 腫瘍・血液内科 小林 直 先生
    Mammma第61号 2009年1月  企画・発行:リノ・メディカル株式会社 より抜粋引用」


    でもこういう論文を引用したからといって、すぐに明日主治医の先生に「こんなことが書いてあったんですけどどうなんですかー!」って問い詰めないでくださいね。

    少しずつ論文を読み解いていって、有意義な情報を吸収していくことが大切ですからね。

    明日もまた続きを勉強しましょう。


    今日は今からもし間に合えば緩和ケアの研究会に参加してきます。

    外来や病棟、緊急手術などであわただしい一日でした。

    でも少しでも新しい情報のために走って行ってきまーす!!


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    抗がん剤と副作用

    2009年5月13日

    今日はたくさんの方が悩まされている抗がん剤の副作用のことです。

    「抗がん剤の副作用がこわいので薬の量を減らしてよいかどうか。

    化学療法(抗がん剤治療)は可能な限り標準的な投与量を守るべきです。

    CAF療法を用いた試験では、標準投与量以下では効果が小さくなることが示されました。

    CMF療法の経過観察で効果が現れたのは標準投与量の85%以上の投与を受けた者だけでした。

    逆に多く使えば効果が高まるかという疑問がありますが、標準投与量以上の大量化学療法については、否定的な結果が報告されています。

    乳ガン110番    南雲吉則先生・岩瀬哲先生   より抜粋引用」


    確かに、抗がん剤の副作用で悩まされている方がたくさんいらっしゃいます。

    というよりも、乳がんについては抗がん剤治療をおこなうと、残念ですが副作用は必ずおこります。

    ただし、私たちはできるだけ患者様がつらくないようにするにはどうしたら良いのかいつも考えています。

    そして副作用対策のお薬を処方させていただくのですが、「全然症状が良くならないので・・」と御自分の判断で、副作用対策の内服薬を中断してしまう方もいらっしゃいます。

    そんなあなた。

    できるだけ主治医の先生のお話に耳をお傾けになってくださいね。

    全く効果がないお薬たちではありません。

    ひとつひとつが、主治医の「副作用消えろ!!」という願いのこもったお薬です。

    どうか一粒一粒を大事にしてくださいね。


    ずいぶん、そうめんのおいしい季節になってきましたね。

    でも、そうめんと、にゅうめんと、冷や麦って・・何が違うのでしょうか。

    全部つるつるおいしいですよね。

    特に食欲無いときとか、あっつい時とかには幸せですね。


    その状況状況で、少しでも食べられるものを見つけて皆様も栄養をつけてくださいね。


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    術前化学療法の治療効果 その4

    2009年3月12日

    術前化学療法の治療効果最終日です。

    明日からは何をトピックスにしましょうか。

    「日本乳がん学会の組織学的治療効果の判定基準では、治療により変化を受けたがん巣の量と変性の程度の組み合わせにより、治療効果を多段階に判定している。

    Aberdeen trialで用いられたMiller and Payne Classificationも同様である。

    治療後切除された手術標本から治療開始前に存在した病巣の範囲を推測することやがん細胞の変性の程度を評価することは難しい場合があるため、これらの判定基準では評価の再現性が問題となる。

    しかし、遺残がん巣の量が同じでも、治療前のがん巣の大きさが異なれば、予後が異なる可能性がある。

    今後、これらの判定基準と予後との関連を検討する研究が望まれる。

    乳癌診療ガイドライン 検診・診断 2008年 より抜粋引用」



    うん、確かにおっしゃるとおりですね。

    元々大きな腫瘍が抗がん剤により小さくなった場合と、

    はじめから小さかった腫瘍があまり変わらなかった場合で、

    結果的に同じ大きさだから、その後の経過も同じ、となるかどうか難しいところですね。

    まだまだ検討していくことはたくさんありそうです。


    今後は、乳がんに加えて消化器がんに関する情報提供や救急医療に関する情報提供もおこなっていきたいと思っています。

    どのような形にするかはまだ検討中です。

    緩和医療についてはこちらでも時々お伝えしておりますので、これは継続していきます。



    がんで悩まされている方がたくさんいらっしゃいます。

    また急な体調不良に悩まされる方もいらっしゃいます。

    わたしは、多くの悩みを解決する糸口を作っていきたいと思っています。


    今日はこれから検診マンモグラフィーの読影に行ってまいります。

    またたくさんのフィルムが私を待っています。

    ていねいに心をこめて、そして目を皿のようにして、たくさんの方が合格点をとれることをお祈りしながら、おひとりおひとりのお写真をチェックしてきますね。


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