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  • 補完代替療法の危険性

    2009年6月1日

    今日は、補完代替療法の危険性についての御報告です。

    「患者に害悪が及ぶ可能性があり避けるべき補完代替療法(CAM)としては、

    高度の食事制限

    化学療法や放射線治療中の抗酸化サプリメント(コエンザイムQ10など)摂取

    乳がん患者のイソフラボンや大豆の高用量摂取

    抗凝固療法中の鍼治療やマッサージ療法

    化学療法中におけるある種の漢方やセイントジョーンズワートの摂取

    高用量のビタミンAやビタミンC療法

    などが挙げられる。


    アガリクス摂取による劇症肝炎のように、補完代替療法(CAM)には報告されていない重篤な有害事象が起こる可能性があり、安易に利用を勧めることがあってはならない。


    また補完代替療法(CAM)を利用したいと希望する患者に対しては、科学的根拠をもとにその効果と安全性をしっかりと説明していく必要がある。

    乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版 より抜粋引用」


    といった内容が乳がん診療ガイドラインには記されております。


    患者様の中には、一生懸命自分の信じた道を突き進む方がいらっしゃいます。

    たとえそれが根拠のない医療だとしても・・です。

    一種の宗教のようなものです。

    自分が一度信じて歩み始めてしまうと、誰が何と言おうと聞く耳を持っていただけません。

    それでも、私たち医師は真実を訴え続けないといけません。

    さもないと、治せる病気が治せない状態に進んでいってしまうからです。


    病院でつらい思いをされた方。

    先生に「もう治らないからあきらめろ」と言われた方。

    「つらい治療をするぐらいなら、死んだほうがましだ」と思っている方。


    もう一度、他の病院の先生にもご相談してみてください。


    病院は一軒だけではありません。

    たくさんあります。


    一軒だけの先生に聞いて、あきらめて、代替療法に向かっていってしまうのは早すぎます。


    まずは標準的治療を、できるだけつらくない方法でおこなってくれる病院をみつけましょう。


    代替療法は何がよいのか真剣に考えるように、どちらの病院の先生がよいのか、真剣に考えてください。


    まずは標準治療を中心に、親身になって考えてくれる先生を探してください。


    以上、代替療法でつらい涙を流している方へのご提案です。


    一個人の意見として聞き流していただいても結構ですが、あなたのことをこころの底から心配している医者が世の中にはいることを、覚えておいてくださいね。


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    補完代替療法の現状

    2009年5月31日

    補完代替療法に関するアメリカ国内の活動についての情報です。

    「アメリカ国立代替医療センター(National Center for Complementary and Alternative Medicine ; NCCAM)は1992年に活動が始まり、1998年にNIH(National Institute of Health ; アメリカ国立衛生研究所)の研究センターの一つとなり積極的な活動をしている。

    NCCAMがスポンサーの乳がんに関する11のランダム化比較試験が進行中であるが、現在までにがんの縮小効果や再発抑制効果を認めたものは存在しない。

    現在までのランダム化比較試験より容認される補完代替療法(CAM)としては、

    乳がんの肥満患者に対する脂肪摂取制限、

    化学療法中の吐き気に対する鍼治療、

    痛みや不安に対するマッサージ療法、

    適度な運動、

    サポートグループやリラクゼーションなどによる心理療法や心体介入

    などが挙げられる。

    乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版 より抜粋引用」



    何だか、どれも普通のお話になってしまいました。

    まだ、特殊な治療で有効性が証明された補完代替療法は存在しないようですね。


    でも、補完代替療法を周りの方から勧められて断り切れない状況もたくさんあると思います。


    基本的には私たち医師は患者様から補完代替療法の御希望があった時に、よほどの毒性や危険性が無ければ標準治療の継続を条件に了承する場合もあります。


    今日も病棟の患者様方はお元気でした。


    休日に病院に顔をだしますと、患者様たちが皆様嬉しい表情をしてくださるので、私も嬉しくなってしまいます。


    皆様のにっこりに、私が元気をいただいています。


    近くの学校では今日運動会があって元気な声が聞こえてきていました。


    昨日までの悪天候が嘘のように、本日はかなり日差しが強く、私も少しお外に出ている間に日焼けしてしまいました。


    今のところ手術に呼ばれる気配もなく、ゆっくり美容室にも行くことができました。


    こんな時には神様に深く感謝します。



    感謝、感謝でいつも暮らしているときっと良いことがたくさん起きるとおもいます!!



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    補完代替療法の役割

    2009年5月30日

    補完代替療法いわゆる民間療法。

    今日は、民間療法の分類について学んでみましょう。

    「補完代替療法(CAM)は大まかに次の5つに分類される。

    1.代替医療システム(伝統医学系統、民族療法、東洋医学など)

    2.エネルギー療法(気功、レイキなど)

    3.肉体的療法(カイロプラクティック、マッサージ療法など)

    4.精神・心体介入(精神療法、催眠、瞑想など)

    5.薬物学・生物学にもとづく療法(漢方、サメ軟骨、食事療法、免疫療法など)


    2006年12月現在、乳がんの補完代替療法(CAM)に関して論文発表されたランダム化比較試験は65試験存在する。

    がんの縮小効果や生存期間を前向きに検討したものは、サメ軟骨の1試験のみであるが、生存率・QOL(生活の質)の改善は認めなかった。

    乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版 より抜粋引用」



    補完代替療法には様々なものがあることが分かりますね。

    患者様、御家族様の心の支えとなるものも多いと思います。

    ただし、作り上げられた情報により、多くの方が涙を流しているのも知っています。


    正しい知識をもつこと。

    これはとても大事なことです。


    医療の世界は、情報公開をおこなうことが求められています。


    各医療施設はインターネット上で、自分たちの治療内容についての情報公開をおこなっております。


    でも公開されていない情報は、様々な角度から検討するしかありません。


    自分たちの幸せは、自分たちの手でつかみ取るしかないのです。


    みんなで、たくさんの幸せをつかみ取ろうね (^^)/



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    アガリクス

    2009年5月29日

    アガリクスなどの補完代替療法についての勉強をしましょう。

    「補完代替療法(CAM)の利用目的に関しては、欧米ではがんの進行に伴う痛みなどの症状緩和や心理的不安の軽減、通常のがん治療に伴う有害事象の症状緩和などを主に目的としている。

    一方、我が国ではがんに対する直接的な治療効果(がんの進行抑制や延命効果)を目的に補完代替療法(CAM)を使用している人が多い。

    国内補完代替療法(CAM)利用者の半数以上は十分な情報収集や専門医師への相談をおこなわずに、広告やホームページなどの情報や友人や家族からの勧めをもとに利用している状況である。

    専門医師はそのような状況を放置してはならず、補完代替療法(CAM)に関する科学的な知識をもつ必要がある。

    乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版 より抜粋引用」




    時々、スタッフとの懇親会などが予定されていると、そんな日には必ずあることがおきます。

    外科の宿命のようなものです。

    そう。

    緊急手術です。

    そんな時には、きっと神様って存在するんだろうなって思います。

    私たちを遠くから見ていて、敢えて試練を与えたり、運命のいたずらを起こしたり・・。

    でも、私たちはそれらを笑顔ですり抜けていかなければいけません。

    そこで、つまづいて立ち止まってはいけないのです。

    そう思っていても、試練の厳しさにびっくりすることはあります。

    だけどびっくりするような泣きたくなるようなことが起こっても、決して負けずに笑顔で立ち向かっていきましょうね!!


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    サメの軟骨

    2009年5月28日

    今日はがらりと雰囲気を変えて、サメの軟骨!についてです。

    以前も代替療法(正式には補完代替療法)について取り上げたことがあります。

    少し深く知識を増やしてみましょう。

    「がん患者における補完代替療法(complementary and alternative medicine ; CAM)の普及率は海外では48~87%、国内では44.6%と広く使用されている。

    CAM(補完代替療法)の利用傾向や目的は民族背景で異なる。

    白人女性は食事療法や精神療法、

    アフリカ系女性は瞑想などを好み、

    中国系女性は漢方を好む傾向にある。

    我が国のCAM(補完代替療法)利用者の9割近くはアガリスクや漢方、サメの軟骨などの製品を使用する傾向があり、2000年の国内全体の漢方薬市場は実に2000億円を超えている。

    乳がん診療ガイドライン 薬物療法 2007年版 より抜粋引用」


    また、補完代替療法についてはこちらで情報をお伝えしてまいります。

    これらについては来月の緩和医療学会でもきっと話題にのぼることと思います。

    有意義な情報があれば良いですが、これら補完代替療法は現在有効なエビデンス(データによる有効性の根拠)がありません。

    どうかお気をつけてくださいね。


    お外はどしゃぶり。

    関東は、今週はもうずっと雨ですかね。

    インフルエンザも終了かな?

    きれいに雨がウィルスを洗い流してくれると良いですね。


    今、市のマンモグラフィー読影から戻ってきました。

    今日も合わせて100人の方のマンモグラフィーのチェックでした。

    だいぶマンモグラフィーを受診される方が増えてきた印象があります。

    まだお受けになっていない方!!

    どうぞお気軽に乳腺外来を受診してくださいね。


    胸にご不安なことがあるかたは、保険診療になります。

    何にもないよ!というかたは、自費の乳がん検診を受けていただくことになります。

    病院により乳がん検診のお値段は異なりますが、乳房触診はもちろんのこと、マンモグラフィーと超音波検査(乳腺エコー)の両方をお受けになることをお勧めいたします。

    マンモグラフィーの検査では見えなくても、乳腺エコーの検査で見えるということがありますからね。

    その逆もたくさんありますし。


    ではちょっと緊急手術に行ってきます!!

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    サプリメントの効果

    2008年12月9日

    体に良いのかな?シリーズです。

    今日はサプリメントの有効性についてです。

    「2007年11月にWorld Cancer Research Fund(WCRF)とAmerican Institute for Cancer Research(AICR)が共同して作成した“Food,Nutrition,Phisical Activity and the Prevention of Cancer: a Global Perspective”第二版が公表された。

    まず、
    癌予防全般における栄養摂取に関しては
    「食物を通してのみ栄養要求に応えること」
    とされており、

    公衆衛生目標は
    「食品サプリメントを用いることなしに必要な栄養を摂取できる人口比を最大化すること」

    個人衛生の目標は、
    「癌予防のための食品サプリメント摂取は推奨できない」
    とされている。

    このように乳癌に限らず、癌予防のために食品サプリメントを摂取することは勧められない。

    乳癌と食品・サプリメントについては、ある程度以上の関連性が認められると区分されたものはなかった。

    ビタミンA、ビタミンC、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、カルシウム、鉄、カロテン類、イソフラボンのいずれにおいても、結論は得られていない。

    また、少量では癌予防に効果のある栄養素も、大量では有害であったり病因になりうることもある。

    栄養素自体を薬品に近い扱いで、大量に服用する目的でサプリメントを用いることは癌予防の観点からは推奨できない。

    乳癌診療ガイドライン 2008 疫学・予防」



    今日の外来で、ずっと明るく笑っていた50歳代の患者様がお一人いらっしゃいました。

    その方には乳房針生検の結果をお伝えする日でした。

    「どーでした先生?がんでしたか?わははは・・」

    「はい、残念ながら乳がんの診断です。」

    「えーほんとですかー。まさか、乳がんじゃないよねー、って友達と話してきたとこなんですよー。えー、しんじられなーい、わははは。なんだか汗かいてきちゃった。」

    とっても明るい患者様でした。

    入院に必要な検査、手術に必要な検査を今日は追加で行いながらも、ずーっと明るい感じで、平気な感じで看護婦さんとお話をされていました。

    わたしは、かえって心配になってずーっとそばにいてその方の背中をとんとんしていました。

    「きっとすごくショックなのに、自分で病気に負けないように跳ね返さなきゃと、がんばってるんだね。絶対にがんばって病気をやっつけようね!!」って思いました。

    絶対に涙をみせないって、頑張りすぎてしまう方がいらっしゃいます。

    どんなに逆境でも心から笑顔で頑張れる人もいます。

    どちらの方にも味方になれますように、いつも患者様の目の奥の真実に気付けるような医師でありたいと思っています。

    でも、「いやいやそうじゃないんだよねー。わかってないねー。」という時には教えてくださいね。

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    代替療法に関する学会での議論

    2008年7月5日

    今日は日本緩和医療学会の最終日でした。

    昨日は、以前お話した代替療法に関する討論がありました。

    代替療法、一般的には民間療法、正式には補完代替療法(Complementary and Alternative Medicine; CAM)と言います。

    代替療法には大きく2つあり、リラックス系代替療法と治療的代替療法とがあります。

    リラックス系には、アロマテラピー、リフレクソロジー、アニマルセラピー、音楽療法があります。

    治療的代替療法には、皆様もご存じの健康食品などがあります。

    今回の学会の中では、いずれの治療的代替療法にも効能があることはやはり証明されませんでした。

    しかしドクターの中には、患者様に寄り添う形をとるために、つまり患者様の味方であることを証明するために、この代替療法を積極的に取り入れている方もいらっしゃいました。

    これは、一歩間違えると、その先生がその民間療法を認めて、推奨しているかのような印象を患者様方と御家族に与えてしまう可能性があるのではと私は思いました。

    民間療法は、以前も言いましたが現時点では明らかな効能は認められていません。

    私たち癌治療担当医師は、だからと言って患者様たちがやりたいという民間療法を全否定する訳ではありません。

    まずは私たちドクターに、民間療法についてのご質問をどんどんされてください。

    私たちも、治療方法についてもう一度検討し、どの治療が最も有効であるかを、もう一度皆様とご相談しますからね。

    決してこっそりと高額なお金を誰かさんにお支払いしてしまうのは待ってくださいね。

    今回の学会は、懐かしい方々にお会いできて、新たな知識も吸収できて、色々な分野の方々との輪を広げることができて、とても有意義でした。

    また来週は、川崎幸病院 緩和ケアチームの会議があります。

    今回の学会で学んだことを、メンバーにお知らせしたいと思います。

    そしてまた、乳がんで手術をされる方の心のケアや術後の体のケアを中心に、さらに私たちは進化していきます。

    どうぞ、皆様安心して当院での検診、治療をお受けになってくださいねポッ
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    代替療法について その3 ―大豆食品―

    2008年6月27日

    今日は大豆食品と乳がんについてです。

    「大豆食品を多くとる人は乳がんの発症は少ないと言われています。

    しかしサプリメントなどでとった場合に乳がんの発症が減るという証拠はなく、逆に大豆イソフラボンのサプリメントはエストロゲンと構造が似ているので乳癌になる可能性が高まるのでないかと指摘されています。サプリメントでの服用はお勧めしません。」
                           “乳がん ・・私の場合 ” インターメルク社 より


    今日は、神奈川乳癌治療研究会のご質問コーナーのお答えを作成しておりました。皆様は、本当に深く勉強されており、私も皆様以上にもっともっと深く勉強し続けないといけないといつも思っています。

    また、自分のブログでの発表内容にとても重大な責任を感じています。

    もしあなたを不安にさせてしまうような記載がありましたら、いつでもご指摘くださいね。

    早急に内容を確認し修正いたします。

    私は、皆様の心配事を少しでも減らすために毎日このブログを続けています。

    そして悲しいことだけではなく、人生には色々な楽しいことや幸せな瞬間があることも伝えていきたいと思っています。

    本日も、乳癌の疑いということで私の外来を受診されたかたがいらっしゃいます。私のお話はいかがでしたでしょうか。色々な不安があると思いますが、全力でサポートさせていただきますからね。

    もし、分からないことや不安に思うことはご遠慮されずに、私にお伝え下さいね。

    ちなみに、癌に関する不安な気持ちを取り除いてさしあげるのも緩和ケアなのですよ。決して、緩和ケアは末期の患者様のためだけではなく、早期でも不安に思っていらっしゃる方のお気持ちを支えてさし上げるのも緩和ケアです。このことは、また少しずつお話いたしますね。
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    代替療法について その2

    2008年6月26日

    今日は代替療法についてのお話の続きです。

    代替療法とは、通常の治療の代わりに行う治療方法のことです。一般には民間療法と呼ばれます。

    「いわゆる民間療法は、ある種の植物や人工合成物の服用、気功や運動療法等、さまざまなものが宣伝されていて、120種類以上あると言われている。

    そして普及率48~87%との調査もあるように、がん患者さんの多くがこれらの治療を取り入れている。

    経済的にも莫大な費用がつぎこまれ、2000年の国内の漢方市場だけを取り上げても実に2兆円を超えると報告されている。

    乳がん治療においても、代替医療は患者さん主体に行われ、医療現場と無関係なことも多く、その実態を十分把握できないのが現状である。」
                             乳癌診療ガイドラインより

    皆様がもしお悩みがございましたら、まずはきちんと病院やクリニックを受診し、どのような治療ができるのか十分に把握し、お考えいただき、その上でどのような治療を受けるのかを決めていただきたいと思います。

    安易に、効果が証明されていない魔法のようなお薬を信じてしまうと、結局はその業者さんがおいしい思いをするだけで、他には誰も喜びません。

    ついつい魔法のようなうたい文句に魅力を感じてしまうのは、人間として当たり前であると思いますが、どうかそこで一歩立ち止まってください。


    今日は、緩和ケアチームの勉強会があります。がん患者様たちの精神的な不安や苦痛、体の痛みなどを抑えてさしあげるのが、緩和ケアです。

    私も、がんの治療と同時進行で、緩和ケアもおこなっております。

    緩和ケアは決して、終末期におこなう治療ではなく、もっともっと早い段階に行うべきことであると考えています。

    皆様の不安を解消するのも緩和ケアであると考えておりますので、もしご不安なことがございましたらご相談ください。


    今日は、緩和ケアの勉強会が終わったら、神奈川乳癌治療研究会の質問コーナーのお答えづくりに、励みたいと思います。

    それでは、また。
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    代替療法について

    2008年6月25日

    今日は代替療法についてのお話です。

    代替療法とは、通常の治療の代わりに行う治療方法のことです。正式には“補完代替療法”と呼ばれます。

    「癌患者さんにおける補完代替療法(complementary and alternative medicine; CAM)の普及率は海外では48-87%、国内では44.6%と広く使用されている。

    利用目的は、欧米では癌の進行に伴う痛みなどの症状緩和や心理的不安の軽減、通常のがん治療に伴う有害事象の症状緩和などを主に目的としている一方で、我が国では癌に対する直接的な治療効果(癌の進行抑制や延命効果)を目的にCAMを使用している人が多い。」
                             乳癌診療ガイドラインより

    患者様方は時々、「この薬を親戚がくれたんだけど。」とおっしゃって様々なものをお持ちになります。私たちの代替医療に関する考え方を、すこしずつお伝えしていきます。


    昨日から“クライマーズ・ハイ ”  横山秀夫 著 を読み始めました。

    7月5日に公開される日航機墜落をテーマにした映画の原作です。

    映画館での予告編にとても心を動かされたので、映画をみさせていただこうと思っています。

    普段あまり私は、映画で公開されるものを前もって読んでみたりはしたことはありません。

    でも今回は、一瞬で多くの命が消えてしまったこの事故について、改めて深く知りたいと思いました。

    多くの失われた命に思いを馳せながら、この本を読み進めていきたいと思います。

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