パジェット病
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2008年4月11日
乳癌の分類についての6回目です。
乳癌は、非浸潤癌、浸潤癌、パジェット病に分けられます。
パジェット病は乳管癌が主乳管を通って乳頭の表皮内に進展し、乳頭部がただれてびらんという状態を呈します。
比較的性質のおだやかな乳癌です。
乳頭を含めた温存手術も行われています。

今日の午後は、日本ヘルニア研究会に参加してきました。脱腸と一般的に呼ばれているそけいヘルニアに対する治療の研究会です。
世の中にはいろいろな病気があります。
常に、最先端の知識を幅広い分野で取り込み、患者さんたちにお役にたてるように心がけています。
ちなみに私たちは腹腔鏡によるそけいヘルニア手術も行っていますので、ご相談はいつでもどうぞ。
乳癌は、非浸潤癌、浸潤癌、パジェット病に分けられます。
パジェット病は乳管癌が主乳管を通って乳頭の表皮内に進展し、乳頭部がただれてびらんという状態を呈します。
比較的性質のおだやかな乳癌です。
乳頭を含めた温存手術も行われています。
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今日の午後は、日本ヘルニア研究会に参加してきました。脱腸と一般的に呼ばれているそけいヘルニアに対する治療の研究会です。
世の中にはいろいろな病気があります。
常に、最先端の知識を幅広い分野で取り込み、患者さんたちにお役にたてるように心がけています。
ちなみに私たちは腹腔鏡によるそけいヘルニア手術も行っていますので、ご相談はいつでもどうぞ。
浸潤癌とは その5
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2008年4月10日
乳癌の分類についての5回目です。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。このうち特殊型には、粘液癌の他に、浸潤性小葉癌があります。
以前も記載しましたが、浸潤性小葉癌は乳癌全体の約4%です。その特色としては、癌細胞がばらばらに乳房のなかに拡がることが多く、乳房温存術を行う場合にはしっかりと辺縁から距離をとること、また乳房温存後に放射線療法を行うことが大切です。また、転移の仕方が乳管癌とやや異なり、乳管癌は肺、肝臓などへの転移が多く、小葉癌は髄膜、腹腔内の内臓などにも転移することがある、と言われています。
小葉癌や硬癌などの浸潤の強い癌は、腫瘍は硬くは触れず、柔らかな膨隆を示す腫瘤として触知します。でも、腫瘤を挟み込むように圧迫して持ち上げると、腫瘍の中心部がへこむ、いわゆるdimpling signを認めます。マンモグラフィーでは、腫瘍部中心の核(しこり)は不明瞭で、ひきつれが“構築の乱れ”として確認できます。
昨日は浜崎あゆみのライブがあったそうですね。ライブに行ってきた看護婦さんからお話を聞きました。とっても感動的な素敵な内容だったそうです。
いろいろなことを乗り越えながら、人に感動を与えられるのは素晴らしいことですね。常に努力しながら、きらきら輝いて、人々を幸せにしてあげられるように、わたしもがんばっていこうと、また心に誓いました。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。このうち特殊型には、粘液癌の他に、浸潤性小葉癌があります。
以前も記載しましたが、浸潤性小葉癌は乳癌全体の約4%です。その特色としては、癌細胞がばらばらに乳房のなかに拡がることが多く、乳房温存術を行う場合にはしっかりと辺縁から距離をとること、また乳房温存後に放射線療法を行うことが大切です。また、転移の仕方が乳管癌とやや異なり、乳管癌は肺、肝臓などへの転移が多く、小葉癌は髄膜、腹腔内の内臓などにも転移することがある、と言われています。
小葉癌や硬癌などの浸潤の強い癌は、腫瘍は硬くは触れず、柔らかな膨隆を示す腫瘤として触知します。でも、腫瘤を挟み込むように圧迫して持ち上げると、腫瘍の中心部がへこむ、いわゆるdimpling signを認めます。マンモグラフィーでは、腫瘍部中心の核(しこり)は不明瞭で、ひきつれが“構築の乱れ”として確認できます。
昨日は浜崎あゆみのライブがあったそうですね。ライブに行ってきた看護婦さんからお話を聞きました。とっても感動的な素敵な内容だったそうです。
いろいろなことを乗り越えながら、人に感動を与えられるのは素晴らしいことですね。常に努力しながら、きらきら輝いて、人々を幸せにしてあげられるように、わたしもがんばっていこうと、また心に誓いました。
浸潤癌とは その4
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2008年4月9日
乳癌の分類についての4回目です。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。このうち特殊型には、粘液癌があります。粘液癌は乳癌全体の約4%です。しこりのほとんどが粘液で、その中に癌細胞が浮かんでいる状態の癌です。転移しにくく、リンパ行性転移よりも血行性転移(がん細胞が血液に乗って転移する)が多いとされています。予後は良好です。
粘液癌は、高齢の女性に発症しやすく、ゆっくりとした増殖をします。また、純型(pure type)と混合型(mixed type)に分かれます。純型は腫瘍全体がゼリー様の病巣で占められるもの、混合型は浸潤性乳管癌の組織形態を示す癌巣とゼリー様の癌巣が混合したものです。
診断は、超音波検査でしこりに針を刺して粘液を吸い出して細胞診に提出したり、組織診という少し太めの針を刺す検査によって診断をつけます。
今日は、比較的あたたかな一日でした。みなさんは穏やかに過ごせましたか。なにか、お体につらいことがありましたら、お話を聞かせてくださいね。
一緒に悩んでしまうこともあるかもしれないけど、一緒に解決の糸口をみつけましょう。
常に、いろいろなことが解決できる医者でありたいから
。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。このうち特殊型には、粘液癌があります。粘液癌は乳癌全体の約4%です。しこりのほとんどが粘液で、その中に癌細胞が浮かんでいる状態の癌です。転移しにくく、リンパ行性転移よりも血行性転移(がん細胞が血液に乗って転移する)が多いとされています。予後は良好です。
粘液癌は、高齢の女性に発症しやすく、ゆっくりとした増殖をします。また、純型(pure type)と混合型(mixed type)に分かれます。純型は腫瘍全体がゼリー様の病巣で占められるもの、混合型は浸潤性乳管癌の組織形態を示す癌巣とゼリー様の癌巣が混合したものです。
診断は、超音波検査でしこりに針を刺して粘液を吸い出して細胞診に提出したり、組織診という少し太めの針を刺す検査によって診断をつけます。
今日は、比較的あたたかな一日でした。みなさんは穏やかに過ごせましたか。なにか、お体につらいことがありましたら、お話を聞かせてくださいね。
一緒に悩んでしまうこともあるかもしれないけど、一緒に解決の糸口をみつけましょう。
常に、いろいろなことが解決できる医者でありたいから
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浸潤癌とは その3
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2008年4月8日
乳癌の分類についての3回目です。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
硬癌は、しこりをつくらず、乳管の外に散らばるように浸潤していく癌です。間質へ浸潤し、多くの場合線維の増生を伴います。マンモグラフィーでは、スピキュラというとげ状の陰影や、ひきつれなどの乱れ(いわゆる構築の乱れとよばれるもの)を認めます。分化度が低く、予後も比較的不良です。乳癌全体の40%を占めています。
構築の乱れと呼ばれるものは、わたしたちマンモグラフィー読影医にとっては、浮き出て見えるものですが、なかなかそれに気づくようになるのには時間がかかります。また、見つけるのが困難な場合もあります。ですからわたしたちは、常に見落とすことがないように細心の注意を払って、マンモグラフィー読影をおこなっております。
昨日、入学式を迎えたかわいいお子様のためにも、ちょっと病院やクリニックで、健康診断を受けておいてくださいね。
今日は病院で緩和ケア委員会と化学療法委員会を開催してきました。これからの日本の癌治療に必要なことを探りながら、まずは周辺の皆様の幸福のためにできることを、日々確実に行っていきたいと思っています。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
硬癌は、しこりをつくらず、乳管の外に散らばるように浸潤していく癌です。間質へ浸潤し、多くの場合線維の増生を伴います。マンモグラフィーでは、スピキュラというとげ状の陰影や、ひきつれなどの乱れ(いわゆる構築の乱れとよばれるもの)を認めます。分化度が低く、予後も比較的不良です。乳癌全体の40%を占めています。
構築の乱れと呼ばれるものは、わたしたちマンモグラフィー読影医にとっては、浮き出て見えるものですが、なかなかそれに気づくようになるのには時間がかかります。また、見つけるのが困難な場合もあります。ですからわたしたちは、常に見落とすことがないように細心の注意を払って、マンモグラフィー読影をおこなっております。
昨日、入学式を迎えたかわいいお子様のためにも、ちょっと病院やクリニックで、健康診断を受けておいてくださいね。
今日は病院で緩和ケア委員会と化学療法委員会を開催してきました。これからの日本の癌治療に必要なことを探りながら、まずは周辺の皆様の幸福のためにできることを、日々確実に行っていきたいと思っています。
浸潤癌とは その2
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2008年4月7日
乳癌の分類についての2回目です。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。そして浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
充実腺管癌は、進展形式としては腫瘍細胞で充満しつつ間質へ浸潤するというタイプで、マンモグラフィーでは、比較的明瞭な辺縁を有する腫瘤陰影を認めます。予後は一般的に硬癌よりも良好ですが、時として遠隔転移をすることがあります。
今日は、聖マリアンナ医科大学の放射線科の先生のご協力のもと、当院でのマンモグラフィーの読影をおこなってきました。
カテゴリー3以上、つまり要精密検査の方が、比較的目立ちました。乳癌検診は、このようにして毎日毎日病気を見落とさないようにチェックを厳重に行いながらやっています。
神奈川では今大雨がふっています。怪我などされませんように、みなさま外出はお控えになってくださいね。
怪我をして救急車で運ばれたくても、受け入れてくれる病院を探すのが大変な時代になってきていますから・・。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。そして浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
充実腺管癌は、進展形式としては腫瘍細胞で充満しつつ間質へ浸潤するというタイプで、マンモグラフィーでは、比較的明瞭な辺縁を有する腫瘤陰影を認めます。予後は一般的に硬癌よりも良好ですが、時として遠隔転移をすることがあります。
今日は、聖マリアンナ医科大学の放射線科の先生のご協力のもと、当院でのマンモグラフィーの読影をおこなってきました。
カテゴリー3以上、つまり要精密検査の方が、比較的目立ちました。乳癌検診は、このようにして毎日毎日病気を見落とさないようにチェックを厳重に行いながらやっています。
神奈川では今大雨がふっています。怪我などされませんように、みなさま外出はお控えになってくださいね。
怪我をして救急車で運ばれたくても、受け入れてくれる病院を探すのが大変な時代になってきていますから・・。
浸潤癌とは
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2008年4月6日
今日は乳癌の分類について、一緒にお勉強しましょう。
乳癌は、非浸潤癌・浸潤癌・パジェット(Paget)病に分けられます。がん細胞が乳管内あるいは小葉内にとどまって転移しないものを、非浸潤癌、乳管や小葉の基底膜を破って外に広がった段階を浸潤癌と言います。また家族性乳癌という遺伝性と考えられる乳癌も存在します。
さらに浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。そして浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
乳頭腺管癌は、分化度が高い癌でリンパ節転移を起こしにくい予後の良い癌です。乳癌全体のほぼ20%を占めています。
今日は日曜日。みなさんはどんな一日でしたか。神奈川県では、昨日桜が満開でお花見の人もたくさんいましたね。今日は、かぜが強く多くの桜の花びらが散って葉桜になって来ています。
4月は入学や入社の季節ですね。学校に行くとか会社に行くとかのストレスで、体調をくずすかたも増えてくる季節になります。
この時期に、なぜか盲腸(医学用語で虫垂炎)になるかたも多くいらっしゃいます。もし体調不良をお感じになっている方が、まわりにいらしたらお気軽に病院を受診するように伝えてください。
今は、虫垂炎を腹腔鏡手術で小さなきずで治療する病院が少しずつ増えてきています。もちろん、患者さんごとに腹腔鏡手術が可能かどうかを判断しないといけませんが。
川崎幸病院では、24時間365日腹腔鏡手術可能な設備とスタッフがそろっておりますので、もし何かご相談がありましたらお問い合わせください。
乳癌は、非浸潤癌・浸潤癌・パジェット(Paget)病に分けられます。がん細胞が乳管内あるいは小葉内にとどまって転移しないものを、非浸潤癌、乳管や小葉の基底膜を破って外に広がった段階を浸潤癌と言います。また家族性乳癌という遺伝性と考えられる乳癌も存在します。
さらに浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分けられます。そして浸潤性乳管癌は乳頭腺管癌と充実腺管癌と硬癌にわけられます。
乳頭腺管癌は、分化度が高い癌でリンパ節転移を起こしにくい予後の良い癌です。乳癌全体のほぼ20%を占めています。
今日は日曜日。みなさんはどんな一日でしたか。神奈川県では、昨日桜が満開でお花見の人もたくさんいましたね。今日は、かぜが強く多くの桜の花びらが散って葉桜になって来ています。
4月は入学や入社の季節ですね。学校に行くとか会社に行くとかのストレスで、体調をくずすかたも増えてくる季節になります。
この時期に、なぜか盲腸(医学用語で虫垂炎)になるかたも多くいらっしゃいます。もし体調不良をお感じになっている方が、まわりにいらしたらお気軽に病院を受診するように伝えてください。
今は、虫垂炎を腹腔鏡手術で小さなきずで治療する病院が少しずつ増えてきています。もちろん、患者さんごとに腹腔鏡手術が可能かどうかを判断しないといけませんが。
川崎幸病院では、24時間365日腹腔鏡手術可能な設備とスタッフがそろっておりますので、もし何かご相談がありましたらお問い合わせください。
乳癌とは
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2008年4月5日
さて、乳癌について今一度復習してみましょう。
まず、乳房の中には乳腺と呼ばれる組織があります。
乳腺は15-20の腺葉に分かれていて、乳頭を中心に放射状に並んでいます。
腺葉はさらに多数の小葉に分かれています。
小葉は乳汁を分泌する小さな腺房が集まってできているのです。
小さな腺房はそれぞれ乳管で連結されており、この乳管が集まって最終的に主乳管となって乳頭に到達します。
ところで乳癌は、人の表面や臓器の内面を覆う細胞層である、上皮細胞が異常増殖したものです。乳癌は、組織学的に母乳が通る乳管と、その末梢にある小葉の中間あたりから最初に発生すると言われています。
できた癌細胞の形態が乳管細胞の方向に行けば乳管がん、小葉の方向に行けば小葉がんになると言われています。
明日は浸潤癌についてです。
現在勤務している川崎幸病院で私は、乳癌手術、乳癌化学療法、救急医療、腹腔鏡手術、消化器癌手術、消化器癌化学療法、緩和医療に携わっております。
救急医療では、当院では現時点で月に約400台の救急車の受け入れを行っております。中には、救急車で運ばれて来た時点で、末期の癌がみつかるかたもいらっしゃいます。運ばれてきた時点で、心肺停止状態のかたもいらっしゃいます。
わたくしは、すべての癌そしてすべての病気から患者さんたちを助けてさしあげたいと思っています。このブログは、その手段の一つでしかありません。
これからも様々な方法で、みなさんを病気から守っていけるように全力で走り続けて行きますので、みなさまからの引き続きのアドバイスをよろしくお願い申し上げます。
非浸潤癌について
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2008年3月13日
今日は、非浸潤癌についてのお話です。
非浸潤癌は、その大部分は将来浸潤癌になる可能性を秘めています。また、非浸潤性乳管癌の進展範囲は浸潤性乳管癌と比較して広いことが多いために、一般的には乳房切除術が行われています。乳房温存率は、欧米でも30-40%程度と報告されています。乳房温存療法をおこなった場合は、温存乳房に放射線照射を行い、場合によってはホルモン療法を行うのが一般的です。
また、乳房温存手術後の病理永久標本の結果、断端陽性あるいはその可能性がある場合には、追加切除あるいは乳房切除または追加照射を含めた放射線療法をおこない、厳重に経過観察する必要があります。
乳房温存術後の乳房放射線照射は局所再発率を約1/3に減少させます。また、乳房温存術後の断端陽性例に対する補助療法では、放射線照射に加えてホルモン剤のタモキシフェンの服用が局所再発に抑制効果があることが認められています。
非浸潤癌はリンパ管や静脈にガン細胞が入り込んで転移する可能性はまずありませんし、この段階で治療することができれば98%以上が治癒します。
マンモグラフィーでの検診をしっかりおこなっていければ、非浸潤癌を見つけて病気を解決することができます。
ぜひマンモグラフィーによる乳癌健診をお受けください。あなたの体は、あなただけのものではありません。愛する人のために、その命を大事にしてくださいね。
わたしたち乳腺外科医は女性たちの明るい未来のために、日々がんばっています。
いつでもご相談くださいね。
非浸潤癌は、その大部分は将来浸潤癌になる可能性を秘めています。また、非浸潤性乳管癌の進展範囲は浸潤性乳管癌と比較して広いことが多いために、一般的には乳房切除術が行われています。乳房温存率は、欧米でも30-40%程度と報告されています。乳房温存療法をおこなった場合は、温存乳房に放射線照射を行い、場合によってはホルモン療法を行うのが一般的です。
また、乳房温存手術後の病理永久標本の結果、断端陽性あるいはその可能性がある場合には、追加切除あるいは乳房切除または追加照射を含めた放射線療法をおこない、厳重に経過観察する必要があります。
乳房温存術後の乳房放射線照射は局所再発率を約1/3に減少させます。また、乳房温存術後の断端陽性例に対する補助療法では、放射線照射に加えてホルモン剤のタモキシフェンの服用が局所再発に抑制効果があることが認められています。
非浸潤癌はリンパ管や静脈にガン細胞が入り込んで転移する可能性はまずありませんし、この段階で治療することができれば98%以上が治癒します。
マンモグラフィーでの検診をしっかりおこなっていければ、非浸潤癌を見つけて病気を解決することができます。
ぜひマンモグラフィーによる乳癌健診をお受けください。あなたの体は、あなただけのものではありません。愛する人のために、その命を大事にしてくださいね。
わたしたち乳腺外科医は女性たちの明るい未来のために、日々がんばっています。
いつでもご相談くださいね。
のう胞内乳頭腫について
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2008年3月12日
本日は少し診断の難しい病気についてご説明します。のう胞内乳頭腫についてです。
良性ののう胞内乳頭腫か、のう胞内乳癌かの判別については、高齢者や、腫瘍径の大きいものに癌である可能性が高い傾向にあります。でも、細胞診・のう胞内液の性状・CEA値・マンモグラフィ所見等では、決め手にならない場合が多いようです。
のう胞内乳頭腫は症状・大きさによって術式が異なってきます。血性乳頭分泌物を伴うような場合には、乳管内乳頭腫に準じた手術を行うこともあります。つまり、その乳頭腫を含む乳腺区域を切除(乳管腺葉区域切除)という手術を行います。この手術は、乳腺全体の1/8~1/5程度を切除するため、傷も乳房変形も腫瘤を摘出するだけの場合に比べて大きくなります。
のう胞が限局して乳頭分泌物もないような場合には、のう胞だけを摘出する術式となります。この時はのう胞壁を破らないようにするために、周囲に正常な乳腺組織をつけて、のう胞を取り囲むようにして少し大きめに切除します。
このように、良性か悪性かを簡単に見分けることの難しい病気です。診断には、時間がかかる場合があります。
検査も何回もきていただかないといけないことがあります。何回も来ていただくのは、ガン細胞が混ざっていたときに発見が遅れないためですので、ご理解くださいませ。

良性ののう胞内乳頭腫か、のう胞内乳癌かの判別については、高齢者や、腫瘍径の大きいものに癌である可能性が高い傾向にあります。でも、細胞診・のう胞内液の性状・CEA値・マンモグラフィ所見等では、決め手にならない場合が多いようです。
のう胞内乳頭腫は症状・大きさによって術式が異なってきます。血性乳頭分泌物を伴うような場合には、乳管内乳頭腫に準じた手術を行うこともあります。つまり、その乳頭腫を含む乳腺区域を切除(乳管腺葉区域切除)という手術を行います。この手術は、乳腺全体の1/8~1/5程度を切除するため、傷も乳房変形も腫瘤を摘出するだけの場合に比べて大きくなります。
のう胞が限局して乳頭分泌物もないような場合には、のう胞だけを摘出する術式となります。この時はのう胞壁を破らないようにするために、周囲に正常な乳腺組織をつけて、のう胞を取り囲むようにして少し大きめに切除します。
このように、良性か悪性かを簡単に見分けることの難しい病気です。診断には、時間がかかる場合があります。
検査も何回もきていただかないといけないことがあります。何回も来ていただくのは、ガン細胞が混ざっていたときに発見が遅れないためですので、ご理解くださいませ。
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浸潤性小葉癌について
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2008年3月11日
浸潤性小葉癌という浸潤癌の中でも稀な病気についてご質問があったので、一般的な話について皆様にお伝えします。
浸潤性小葉癌は浸潤性乳癌の特殊型の一つです。乳癌は、組織学的に乳管とその末梢にある小葉の中間のTerminal Duct Lobular Unitといわれる部分から最初に発生すると言われています。できた癌細胞の形態が乳管細胞の方向にいけば乳管癌、小葉の細胞の方向に向かうと小葉癌になると考えられます。
浸潤性小葉癌は乳癌全体の約4%です。その特色としては、癌細胞がばらばらに乳房のなかに拡がることが多く、乳房温存術を行う場合にはしっかりと辺縁から距離をとること、また乳房温存後に放射線療法を行うことが大切。また、転移の仕方が乳管癌とやや異なり、乳管癌は肺、肝臓などへの転移が多く、小葉癌は髄膜、腹腔内の内臓などにも転移することがある、と言われています。
予後的には乳管癌よりも悪いと言われていますが、ステージ�の場合は一般的な乳管癌よりも良いという報告があります。また特色としては、反対側の乳房にできやすいこと、多発しやすいことがあげられます。
私たちは、どのようなタイプの癌であろうと常に全力で立ち向かってまいります。神奈川の乳腺外科医たちは常に日本の最先端の乳がん治療を目指して日々努力しています。もし心配なことがございましたら、何でもご相談ください。
東京の乳腺外科の先生たちとももちろん協力しながら、乳腺の診療にあたってまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。

浸潤性小葉癌は浸潤性乳癌の特殊型の一つです。乳癌は、組織学的に乳管とその末梢にある小葉の中間のTerminal Duct Lobular Unitといわれる部分から最初に発生すると言われています。できた癌細胞の形態が乳管細胞の方向にいけば乳管癌、小葉の細胞の方向に向かうと小葉癌になると考えられます。
浸潤性小葉癌は乳癌全体の約4%です。その特色としては、癌細胞がばらばらに乳房のなかに拡がることが多く、乳房温存術を行う場合にはしっかりと辺縁から距離をとること、また乳房温存後に放射線療法を行うことが大切。また、転移の仕方が乳管癌とやや異なり、乳管癌は肺、肝臓などへの転移が多く、小葉癌は髄膜、腹腔内の内臓などにも転移することがある、と言われています。
予後的には乳管癌よりも悪いと言われていますが、ステージ�の場合は一般的な乳管癌よりも良いという報告があります。また特色としては、反対側の乳房にできやすいこと、多発しやすいことがあげられます。
私たちは、どのようなタイプの癌であろうと常に全力で立ち向かってまいります。神奈川の乳腺外科医たちは常に日本の最先端の乳がん治療を目指して日々努力しています。もし心配なことがございましたら、何でもご相談ください。
東京の乳腺外科の先生たちとももちろん協力しながら、乳腺の診療にあたってまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。
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