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  • 乳がんのリスク その2

    2009年2月16日

    乳がんの危険性が高まる要因についての第二弾ですね。

    「1998年の報告では、組織像別に良性病変のリスク評価を行い、

    リスク上昇無し
    軽度にリスク上昇(1.5-2倍)
    中等度上昇(4-5倍)
    高度上昇(8-10倍)

    に分類している。

    この中の、中等度上昇群に異型過形成が、高度上昇群に非浸潤がんが位置している。

    ただし、この内容はエビデンスレベルの高くないデータに基づくものも含まれているため、今後内容が一部変更される可能性がある。


    Hartmannらは9,087人を対象としたコホート研究において、良性乳腺疾患を組織所見から分類して相対リスクを以下のように報告した。

    異型を伴う増殖性疾患 4.24
    異型を伴わない増殖性疾患 1.88
    非増殖性疾患 1.15


    また、乳がん家族歴のない非増殖性病変では乳がんリスクの増加は認めない。


    これらの相対リスクは海外、特に米国で得られたものであり、同程度の相対リスクが日本人に適応できるかどうかは明らかではない。

    乳癌診療ガイドライン 疫学・予防 2008より抜粋引用」




    今週、神奈川のがん治療に携わっている先生方が大集合する会合があり、そこで緩和医療に関する発表をします。

    がんで痛みがあると、とてもがんばろうという気持ちになりません。

    ですから上手に痛みを抑えて、患者様の体調が整ってから、抗がん剤治療をおこなっていく必要があります。

    このように抗がん剤を含めたがん治療と痛みの緩和医療は両立させないといけないということを、みんなの前で大きな声で伝えてきたいと思います。

    普段は小さな声ですが、発表になるとちょっと大きな声になります。

    今回は、埼玉の方から精神腫瘍科の先生をお招きしての会ですので、私ははりきっています。

    これだけで、どなたがいらっしゃるかピンと来る方もいらっしゃるでしょう。

    今、決して恥ずかしくないような発表内容を作成中です。

    また、御報告いたしますね。


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    乳がんのリスク

    2009年2月15日

    暖かい日々が続きますね。

    もう春を感じます。

    昨日は夏も感じましたね。

    今日は乳がんの危険性が高まる要因についてお伝えします。

    「“良性乳腺疾患は乳がんのリスク因子となるか”

    <エビデンスグレード>
    確実・・・発ガンリスクに関連することが確実であると判断できる十分な根拠があり、予防行動を取ることが勧められる。

    <解説>
    生検にて病理学的に良性乳腺疾患と診断された場合、その組織像によってその後に乳がんを発病するリスクが判定できれば、フォローアップの方法あるいはおこなうべき予防的手段をかなり個別化できる。

    良性乳腺疾患を有する女性がその後に乳がんを発病するリスクが一般人より高いかもしれないという考えは比較的古くからあり、多数の研究発表がなされてきた。

    1992年のMaとBoydによるメタアナリシスでは、異型過形成でのオッズ比を 3.67と報告している。(3.67倍 起こりやすい; yasuu 注釈)

    病理学的に増殖性変化を示す病変、特に異型過形成(atypical hyperplasia)が乳がんのリスクを増加させることは確実である。

    乳癌診療ガイドライン 疫学・予防 2008より抜粋引用」


    乳房良性疾患はこれ以外にもたくさんありますよね。

    でも全てが危険性が高まるわけではありません。

    明日はその点についてお伝えします。


    シルク・ドゥ・ソレイユに行きたいな、と思っています。

    一体どのような内容なのかは全く想像がつきませんが、それがまたワクワクします。

    いまは、ZEDcorteoが日本で公演がおこなわれています。

    まずはどちらに行きましょうか。

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    ふくよかなのは良いこと?悪いこと?

    2008年12月10日

    今日も、“これは体に良いのかな?”シリーズです。

    テーマは“ふくよか”です。

    「肥満が女性の健康に悪い影響を与えることは多くの科学的根拠により示されている。

    さらに肥満は女性のあらゆる死亡リスクを増加させる。

    欧米では多くの女性が肥満状態にあるが、我が国においても肥満の女性が増えてきており、乳がんとの関連性に関する研究が盛んに行われている。

    肥満の定義は、様々であるが今回はより一般的に用いられているBMI(body mass index)を採用し、EBM(evidence based medicine)の手法に従って「肥満」と「乳がん」の間に関連性があるか否かを検討した。

    閉経後女性において、17件のコホート研究においてメタアナリシスが可能であり、BMIが2大きいとリスク比が1.03(と上昇;yasuu注釈)であった。

    乳がんリスク増加のメカニズムに関しては、肥満は血液中を循環する各種ホルモン(特にエストロゲン)の濃度を上昇させ、発ガンを促すことが多くの基礎的な研究により示されている。

    閉経前女性においては、BMIが2大きいとリスク比が0.94(と低下;yasuu注釈)であった。

    乳がんリスク減少のメカニズムに関しては明確なものは存在しない。

    (以上のデータは世界のデータ; yasuu注釈)

    厚生労働省の研究班が実施した日本人を対象とする疫学研究のレビューでは
    「閉経後女性において、肥満は乳がんのリスクを確実に増加させる」

    「閉経前女性における肥満が乳がんのリスクに与える影響はデータ不足である」
    とされている。

    乳癌診療ガイドライン 2008 疫学・予防」


    “ふくよか“っていう言葉はなんだかほんわかした言葉で大好きです。

    何となくほんわかした言葉を使っていると優しい気持ちになれますよね。

    ぎすぎすした世の中にさよならしましょう。


    先ほどテレビで、僻地医療について放映していました。

    救急医療に引き続き、僻地医療も存続の危機にさらされています。

    きつい、つらい、そして何かあるとすぐに訴訟につながる医療はドクターの間で、敬遠されつつあります。

    でも、そうして敬遠するドクターもいれば、みずからの熱い気持ちを実現させるために、激しい診療科にとびこむドクターももちろんいます。


    わたしたちの外科はどちらかというと、敬遠されつつある科です。

    でも、飛び込んでくる研修医の先生達はみんな熱い人間ばかりで、こちらが元気になれます。

    ただし、先輩も熱いところを見せ続けていないと、研修医の先生達はがっかりしてしまいますので、私たちも常に走り続けないといけません。

    これからも熱く走り続けるけど、ぎすぎすしたくはないyasuuでした(^_^)v

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    夜のお仕事。

    2008年12月6日

    今日は今までにないようなタイトルにしてみました。

    おふざけではありませんよ。

    「夜間勤務と乳がんに関連した13件の研究(航空機客室乗務員7件、看護師3件、電話交換手1件、職種非特定2件)を統合した結果、夜間勤務を行う女性の標準化罹患比は1.48であり有意なリスクの増加が認められた。

    しかしながらこのメタアナリシスでは、夜間勤務と乳がん発病との関連性調査を主な目的としない研究が多く含まれている。

    特に航空機の客室乗務員での乳がんリスクの増加は、宇宙線内に含まれる放射線、電磁波の影響も示唆されており、他因子の影響を無視することはできない。

    以上より、これまでの研究の結果では夜間勤務が乳がんのリスクを増加させることを示す一定の傾向が認められるが、これの解明を目的とした研究はいまだ少なく、さらなる検討が必要である。

    乳癌診療ガイドライン 2008 疫学・予防より引用」


    意外と真面目なお話だったでしょ?

    でも一生懸命働けば働くほど、乳がんのリスクが高まるなんて困りますね。


    今日はちょっとつくばの方に行ってきました。

    久々に大学の同級生や先輩方にお会いして、日々頑張っていること、患者様のことなどをお伝えしてきました。

    それにしてもつくばエキスプレスは凄いスピードで走りますね!!

    今までに2回しか乗ったことがないのですが、慣れないとなんだかめまいがしてしまいます。

    でも、昔はつくばは遠かったのですが本当に今は近くなりました。

    軽い気持ちで行って帰って来られました。

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    脂肪摂取と乳がん

    2008年12月5日

    先日、食事内容の欧米化が乳がんのリスクを高める、という内容を引用させていただきました。

    今日は、その内容を検証したいと思います。

    もし本当なら外食はできるだけ我慢しなければなりませんからね。

    「World Cancer Research Fundが2007年11月に出版した報告書では、総脂肪摂取と乳がんとの関連を検討した論文を吟味している。

    その結果、閉経前乳がんについては「乳がんリスクを増加させるかどうかは証拠不十分で結論は得られていない。」と判定している。

    閉経後乳がんについては、「乳がんリスクを増加させる可能性がある」と判定している。

    以上より、World Cancer Research Fundの結論を主に考慮し、総脂肪摂取による乳がんリスクの増加に関して、

    閉経前乳がんでは結論なし。

    閉経後乳がんではリスクを増加させる可能性がある、と判断した。

    乳癌診療ガイドライン 2008 疫学・予防 日本乳癌学会 より引用」


    でも、だからといっていっぱいハンバーガーを食べていいのかどうかはまた別の問題ですよね。

    そんなことを言っていたら、何だかとてつもなくお腹がすいてきてしまいました。

    そういえば、今日は午前の外来が長引いてしまって夕方終了しましたので、これからお昼ごはんです(^_^)v

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    アルコールと乳がん

    2008年12月4日

    ひとときの開放感として適量のお酒は全く問題ないと思います。

    ただし、こんな報告があります。

    「World Cancer Research Fund(WCRF)が2007年11月に出版した報告書では、エタノール摂取と乳がんとの関連を検討したコホート研究25件、症例対照研究29件、地域相関研究4件を選択している。

    報告書はこれらの論文の吟味に基づき、
    「アルコール飲料が閉経前乳がんと閉経後乳がんの原因となるというエビデンスは確実である」と結論し、「用量反応関係は明瞭」で「閾値は同定されなかった」と総括している。

    以上より日本人の研究がまだ少数であるから世界におけるWCRFの結論を主として考慮し、
    アルコール飲料の摂取により乳がんのリスクが増加することはほぼ確実であると判断する。

    乳癌診療ガイドライン 2008 疫学・予防 日本乳癌学会 より引用」


    今日もまた、なかなか波紋を呼びそうな文章ですね。

    簡単に言えば、「たくさんお酒を飲んでしまう方は乳がんになる危険性が高くなりますが、何杯飲んだらなりやすいかという数字は分からない」、ということですね。


    先ほど、無事に院内緩和ケア勉強会終了いたしました。

    院内のスタッフがたくさんあつまってくださいました。

    今回は緩和ケアに関する基礎知識の確認ということでお話をさせていただきました。

    まだまだ、緩和ケアは末期の治療という誤解があります。

    がんの告知を受けて精神的なショックを受けているかたを支えるのも緩和ケアやチーム医療です。

    また、抗がん剤の副作用を抑えるのも緩和ケアでありチーム医療です。

    そして、がんによる痛みをとるのも緩和ケアです。

    一旦開始した緩和ケアも、病気が改善し苦痛が取れてくれば、いつでも休止できます。

    したがって、緩和ケアはつらいときはいつでも開始し、調子良ければ中断することができる
    治療なのです。

    そんなお話をしてきました。

    その後、スタッフの皆様方とディスカッションがおこなわれ、大盛況のうちに終了しました。

    みなさんそれぞれが病棟や外来に戻って緩和ケアに関する知識を広めていっていただけたらなと思いました。


    さて次は、乳がんの緩和医療に関する発表が2週間後にありますのでその準備に入ります。

    今は病院で、昨日の睡眠不足のためにぐらんぐらんとイスの上で揺れながら記載しています。

    やっぱり人はぐっすり眠らないといけませんね。


    患者さまたちもぐっすり眠れるといいな。

    ちょっと病棟をまわって皆様におやすみなさいしてきますね。

    それではまた・・・・・。

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    乳癌の危険因子

    2008年4月21日

    乳癌になる危険性が高いのは、女性ホルモンであるエストロゲンがたくさん体内に存在する場合です。

    このような状態にあるのは、以下のかたです。

    1.早い初潮、遅い閉経、未婚・未産、高齢初産
     すなわち月経回数が多いほど、女性ホルモンに多くさらされているのです。

    2.肥満、アルコールや動物性脂肪の摂取
     脂肪細胞内で、エストロゲン生成酵素が分泌されているのです。
    また、アルコール摂取がエストロゲンを増量させると言われています。

    3.ストレス

    4.ホルモン補充療法
     エストロゲンを補充しているので当然ですね。

    5.経口避妊薬
     ピルのなかには女性ホルモンが含まれており、関連はありそうですが、 最近の低用量ピルでは因果関係はすくないようです。

    6.家族歴・遺伝子
     母親や姉妹が乳癌の場合には、約2倍の危険性。母親、姉妹ともに乳癌の場合は、約13倍の危険性になります。

    7.乳腺疾患をもつひと
     特に、片方の乳癌になった人は、もういっぽうの胸が乳癌になる可能性は約5倍と言われています。

    食生活の欧米化で、乳癌の患者さんは増えてきています。しかし日本での乳癌検診受診率はわずか10%程度です。さらに、神奈川県では5%程度にとどまっています。

    これに対し、欧米の女性は50歳以上での乳癌検診受診率は高く、アメリカで60%以上、オランダやイギリスでは75%以上です。

    みなさんもおいしいお食事をいただくかわりに、乳癌検診をぜひお受けになってください。

    今週もみなさん、家事にお仕事にがんばって、またお昼の奥様がたのランチなどで上手に一息ついてくださいね。

    そしてお困りの時には、いつでもご相談ください。

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    乳癌検診をご希望のかたは、まず こちらをのぞいてみてくださいね。
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    肥満と乳癌

    2008年2月21日

    坂元吾偉先生の1988年の論文によると、60才以上の肥満女性は有意に乳癌のリスクが高いことが言われている。最近では三好康雄先生の論文で、Body Mass Indexが23.30以上の女性は閉経後に、乳癌リスクが有意に上昇することが言われています。

    これはエストロゲンが閉経前の女性では卵巣で産生されるのにたいし、閉経後では主に脂肪組織において産生されることが原因と考えられます。

    このように、肥満は見た目にも病気の発生率からみてもよくないんだな、ということがわかります。

    食べ過ぎには注意しましょう。

    でもおいしいものをいっぱい食べたいですよね。
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    たばこと乳癌

    2008年2月17日

    たばこをファッションのように考えている女性が増えている。

    公共の場では、男性よりも女性の喫煙の方が目立つ場合がある。

    乳癌とたばこの因果関係が最近言われている。

    喫煙者は非喫煙者の2.5倍の乳癌発生率と報告されています。

    その他、もちろん肺癌や食道癌の危険性も当然増えてきます。

    あなただけの体ではありませんよ。

    もっと真剣に禁煙を!!
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