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  • ドラッグデリバリーシステム

    2008年10月22日

    今の世の中は非常に便利です。

    いろいろなデリバリーがあります。

    ピザ、お弁当、お寿司、釜飯、おうどん、ラーメン・・。

    今日は抗がん剤のデリバリーシステムについてお伝えします。

    このシステムは、できるだけ正常細胞に気づかれることなく、目的地であるがん細胞へ抗がん剤を正確に配達し、確実にがん細胞を退治する考え方です。

    第9回よこはま乳癌シンポジウムにおける国立がんセンター東病院臨床開発センターがん治療開発部 部長 松村 保広先生の御講演とがんセンター東病院のホームページから引用させていただいてお伝えします。

    「固形腫瘍は腫瘍新生血管の増生、血管透過性の亢進そしてリンパ回収系の未熟という特性をそなえており、正常血管から漏出しない、かつ網内系で捕獲されにくいという条件をそなえた高分子物質は腫瘍組織へ到達し、腫瘍血管から容易に漏出し、長く腫瘍組織内に留まるというEnhanced Permeability and Retention (EPR)効果という概念を提唱し、そのアイデアに基づき幾多のDDS(Drug Delivery System)製剤が作製されてきた。

    抗がん剤内包ミセル体もEPR効果を具現化するために作製された。

    抗がん剤内包ミセルの歴史は、
    1986年EPR効果の提唱(Matsumura Y and Maeda H Cancer Research)

    1989年世界初の抗がん剤内包ミセル作製(Kataoka K,Yokoyama M,Okano T Markromol.Chem.)

    2001年 抗がん剤内包ミセルの臨床試験開始」


    明日も、ドラッグデリバリーシステムについてです。


    大腸癌の再発に対して点滴抗がん剤治療をおこなっているお父様と娘さんが、「先が見えなくて不安でたまらない」と、昨日の外来に受診されました。「抗がん剤のためにどんどん元気がなくなっている気がする。このまま抗がん剤を続けて大丈夫なのでしょうか。」ともおっしゃっていました。

    同じ悩みを持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃると思います。

    私はこのように今の治療に不安を感じていらっしゃるかたに、いつも、自分の両親、兄弟、親族であれば自分はどの選択をするかを考えながらお話しています。

    今回も、「自分のお父さんだと思って一番良いと考える治療を選択して行っています。御本人も御家族もみんな病気のことでご心配をされている気持ちはとってもよく分かります。でも、他のどの病院にも負けない治療を行っています。御本人のつらい気持ちを僕たちも支えていきますから、御家族も一緒にがんばっていきましょう。」

    そうお伝えしました。

    外来では他にお待ちいただいている患者様ももちろんたくさんいらっしゃいます。

    でも、不安でたまらない方に事務的な対応をして短時間で外来を終了することは私にはできません。

    私の外来の待ち時間は他の先生より少し長いかもしれません。

    お待ちいただいているかた、いつも申し訳ありません。

    必ずご満足いただける医療を提供できますように、ベストをつくしますので皆様のご理解を今後ともよろしくお願い申し上げます。



    今週月曜のお昼に3年目の後期研修医の先生から私たち外科医と病棟看護師さん、手術室看護師さん、医局秘書さんにふるまいがありました。

    いつもお世話になっている方達に対する御礼をしてくれたのです。

    その内容は・・・・・・・ケンタッキーフライドチキン 100ピース!!でした。

    お店のひとが、注文の時パニックになっていたそうです。

    そしてできあがりまで1時間30分もかかったそうです。

    それを病院に運んでくるのも大変でした。ご苦労様でした。

    みんなにその気持ちは届きましたよ。ありがとう。


    色々な形で、私たち外科チームは団結を深めています。

    私たちのチーム医療は日本一!

    いつもそう思いながら、そしていつもそれを目標にがんばっています (^o^)


    ↓そうは言ってもやっぱり外来はお急ぎでやってね!とクリックお願いいたします。いつも応援ありがとうございます。

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    乳がんは全身病  その2

    2008年10月4日

    つらいタイトルを今日も引きずります。

    乳がんと診断を受けた方にはとてもつらい言葉であることは十分承知しております。

    乳がんを誤解されている方のためにお許しくださいね。

    「転移癌患者におけるCTC(circulating tumor cell; 末梢血に微量に存在する乳癌細胞)の存在は生命予後が不良であることが示唆されている。

    最近別のCTC検査システムによってCTCの増減が早期乳癌の術後再発の強い予測因子であるという報告もなされた。

    血液中の乳癌細胞を検出することによって真の局所病であるか全身病であるかを見分けることができれば最適な治療は手術か、薬物療法かの適切な判断が可能となるであろう。」
    癌研有明病院化学療法科乳癌担当部長 伊藤良則先生
    日本医師会雑誌 第137巻 第4号 2008年7月 より引用

    CTCはまだ研究段階のものです。

    今後、遺伝子解析とともに現実の診療に導入される日を心待ちにしています。


    “カサブランカ“
    私は美しい花が大好きです。最も好きな花がカサブランカです。

    花言葉は「高貴」「威厳」「雄大な愛」

    特に、病気と闘っている方にいつもこの花をそばにおいて、がんばってもらいたいと思っています。

    いつも気高く、そして常に前を向いて、威厳を持って、がんばって欲しい。

    私に少しでもそのお手伝いができれば幸せです。

    ↓今日もがんばれクリックお願いいたします。本当にありがとうございます。

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    乳がんは全身病

    2008年10月3日

    つらいタイトルで申し訳ありません。皆様を悲しませるつもりで言っているのではありません。まだ、乳がんを誤解されている方が多くいらっしゃるので、皆様に真実をお伝えしたいのです。

    これは乳がんはたとえ1cmであっても全身に転移を始める可能性があるということを表した言葉です。従って手術だけではなく、その後の追加の予防治療が大切となることがご理解いただけると思います。

    今はまだ、乳がんが全身に転移がはじまっているのかどうかを確認する方法は確立されていませんので、切除した乳腺の顕微鏡の検査結果によってその後の治療を患者様おひとりおひとりに対して検討を行って決定しております。

    「癌の分子を標的とした治療が進む一方で、治療対象となる乳癌の進展度を分子レベルで診断、把握する必要がある。

    癌が全身的になっている場合は薬物療法の絶対適応となるが、そこで重要となるのは、その乳癌が本当に局所にとどまっている癌なのか、それとも全身疾患の一部を見ているものなのかを選別することである。

    一見小さな癌であっても血液、リンパに乗って遠隔部に微小転移があれば、全身薬物療法の適応となるが、局所以外に癌細胞が一個もないことが証明されれば、手術、放射線の局所療法が最適となる。

    これを見分ける技術として注目されているのは末梢血に微量に存在する乳癌細胞(circulating tumor cell; CTC)である。」
    癌研有明病院化学療法科乳癌担当部長 伊藤良則先生
    日本医師会雑誌 第137巻 第4号 2008年7月 より引用



    このように現時点ではまだ研究段階でも今後の光明となりそうな研究はたくさんあります。

    皆様、ぜひ乳がんに対する理解を深め、今一体何をするべきか考えてくださいね。

    もしお分かりにならないことは、ご質問下さいね。

    神奈川乳癌治療研究会でもたくさんのメンバーが質問に答えてくれますからね。


    昨日はちょこっと外国の方とお話をする機会がありました。

    とても明るい方たちで、ちょっとだけ英語でお話しました。

    私は中学生の頃から英語が大好きで、英会話に中学校3年生から通っていました。それでも、もともとがshyなもので実際に外国の方とお話をするときにはついつい小声になって無口になってしまいます。

    こんなのではいけないと昨日は張り切っていっぱいおしゃべりをしました。

    でも、思ったことがそのまま英語になって口からでてくる、というのとはほど遠かったです。

    サービスして理解してくれていましたけど。

    「また英会話に通いたいな」

    いつも外国の方とお話したあとに考えることです。

    なかなかお時間がありませんけれども・・・。


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    乳がんに関する数字

    2008年8月5日

    横浜市立大学乳がん学校で勉強したことを少しずつお伝えいたしますね。

    乳がん学校は、入学ご希望の方が非常に多く、医療関係者の乳がんに対する熱い思いが伝わって参ります。

    少しでも、医療関係の皆様、患者様、御家族の方、こちらをご覧いただいている皆様のお役に立てますように、がんばってまいります。

    本日は、乳がん学校で俵矢 香苗先生に御講演いただいた内容からお伝えいたします。

    「日本における乳がんの罹患率(りかんりつ:乳がんと診断された比率)は2001年のデータでは、人口10万人あたり約40人と報告されています。

    この罹患率は2001年の時点で、他の臓器の癌と比べても第一位となっています。

    また日本における1年間の乳がん罹患人数は40,675人(2001年)です。

    日本人の乳がんは、40歳代後半から50歳代にピークがあります。

    乳がんは、他の臓器のがんと比べて、予後(見通し)は良好であります。

    なお、2cm未満の乳がんの10年生存率は約90%です。」



    このことからも、いかに早期発見が重要であるかがお分かりになるかと思います。

    思い立ったら是非ともお近くの乳腺外来を受診されてください。


    今週土曜日に、みなとみらいでかながわ乳がん市民フォーラムが開催されます。

    今日はこれから神奈川乳癌治療研究会のメンバーと、ご協力いただいている患者様、薬剤師さん、看護師さんなど医療スタッフと、このフォーラムの最終打ち合わせがあり、これに出席してまいります。

    最終の打ち合わせのため、遅くまでかかってしまうかもしれませんので、今日はお早めに更新させていただきます。

    皆様にとって有意義なフォーラムとなりますように、しっかりと作戦を練ってまいりますねニコニコ
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    乳がんと診断されたお母様方へ

    2008年7月15日

    先日の静岡での日本緩和医療学会最終日に、川崎幸病院における緩和医療に関する発表を行って参りました。

    胆嚢癌手術後に再発され、黄疸のために体がつらくなってしまった患者様の苦痛をいかにして取ってさし上げるかの方法についての発表です。

    具体的には胃内視鏡(胃カメラ)を使用して、黄疸の原因である胆管狭窄(胆汁の通り道が狭い状態)を改善させます。

    こうして十二指腸側から胆管に向けてチューブを挿入することによって黄疸が1週間で改善した方に関するご報告でした。

    色々な方法で、患者様の苦痛をとってさし上げられたらと思っています。


    緩和医療学会ではまた最新情報がございましたので、お伝えします。

    聖隷三方原病院 緩和ケア科の先生の御発表で、皆様にお伝えしたい情報がございましたので御報告いたします。

    発表の内容は「乳がん患者様が、お子様へどのように病状をお話するか」です。

    日本では高齢出産により、乳癌の診断時に学童期のお子様がいらっしゃる方の割合が増えてきています。

    たとえば、現在日本での乳がん罹患率のピークが45-49歳なのですが、人工動態統計では30歳から34歳での出産が38%いらっしゃいます。また、35-39歳では14%いらっしゃいます。

    このように、約半数以上が30-39歳で出産される状況となっております。

    すると、乳癌罹患率ピークの45-49歳ではちょうどお子様が10歳ぐらいになります。

    このとき、お子様の心配事は
    がんの副作用のおそれ。
    母親がいなくなるのではという心配。
    自分もがんになるのでは、という困惑。
    置いてけぼりにされる心配。
    が、考えられます。

    そして、乳癌と診断されたお母様の苦悩は、
    事実を子供に伝えることの重要性を分かっていながら、子供からのがんや死に関する質問をさけるため、正しい情報を伝えたくない、という気持ちが働いてしまう、ということです。

    このようなとまどいを防ぐために、研究がなされており、この研究グループにより作成された小冊子は、以下のところで詳しくごらんになれます。

    乳腺腫瘍で治療されているお母様へ

    お子様方と乳癌について、じっくりお話することは、とてもつらいことだと思います。

    自分も乳癌について深く知らなければいけないし、深く知ることによってさらに不安が増す場合もあるでしょう。

    でもご自分のありのままをお子様にみせることは、お子様にとっても人の痛みを知る、人への思いやりの気持ちをはぐくむことにつながると思います。

    きっと、とってもやさしいお子様になっていくと思います。


    今日は北の方に勉強に来ています。

    ほんのり寒いですね。

    と思ったらエアコン効き過ぎてました。

    お外は暖かいですよ。

    また新しい情報を仕入れてお伝えいたしますね楽しい
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    みなさんいつもありがとうございます。

    2008年4月4日

     こんばんは。いつも、こちらのブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。深く感謝いたします。

     かなり多くの方に、ごらんになっていただいている様子で、励ましのお言葉やおしかりのお言葉も、メールやお手紙でいただけるようになって参りました。

     こちらは、できるだけ多くの方が乳癌の悩みから解放されるように、外科医が始めたブログです。皆さんを元気づけられるように、努力しておりますが、言葉が足りなかったり、私の知識不足で誤解をされてしまう内容になってしまったりすることもございます。

    この点を、ご指摘してくださる方もいらっしゃって、とても申し訳なくそしてありがたく思っております。ブログの内容は、反省したりしながら必要なときには訂正もさせていただきます。(早速、反省点を訂正いたしました。ご指摘のかた、ありがとうございます。)

     これからも、神奈川乳癌治療研究会のメンバーとして、他のメンバーの先生方から知識や経験をもっともっと吸収させていただきまして、乳腺専門医を目指してがんばってまいります。

     ですから、乳腺専門医の先生方はもちろんのこと、乳腺のしこりなどで悩んでいる方、そして乳癌の患者さん、どんどんご意見をくださいませ。

    みなさんのお力をいただきながら、さらにレベルアップできますように、努力してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

     このブログは基本的には、プロフィールにお書きしていますように、誤った内容を記載しないように、最近の論文や乳癌治療ガイドラインや神奈川乳癌治療研究会の書籍やホームページに記載している信頼のおける内容を、適宜引用させていただきながら、私のお話を加えて作成しております。

     これからも、お気づきの点はご指摘のほど、よろしくお願いいたします。
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    悪いお天気

    2008年3月14日

    今日のお天気は大雨ですね。元気な人でも悲しくなります。病気で悩んでいる人はもっと悲しいと思います。

    来週の月曜日が世界内視鏡外科学会の発表登録の締め切り日となっていますので、おそらく延長になると思いながらも今、日本語と英語の論文の要点を登録したところです。

    いつもいつも締め切り直前にならないと、燃え上がらないのは私の悪いところですが、火がつけば猛烈にダッシュして一等賞をとります。

    いえいえ思い上がりではありません。そういう気持ちでやっているということです。

    患者さんたちも、いつも一番を目指している医者のほうが良いですよね?

    私はこれからも一等賞を目指して、乳癌の患者さん、消化器の病気の患者さん、緊急手術の必要な患者さんのためにがんばってまいります。

    今日はお勉強のお話は無しにして、自分のいつも考えていることを皆様にお伝えしようと思って書いています。

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    火曜の夕方

    2008年2月26日

    今日の夕方5時30分からは、夕方の外来がありました。けがの方や、胃や大腸の手術後のかた、そして乳癌検診のかたがいらっしゃいました。みなさまも何かご相談事がございましたら、お電話ください。

    外来の予約については にっこり乳癌検診をごらんくださいませ。

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    月曜外来

    2008年2月25日

    今日は、朝からは消化器外科医として腹腔鏡手術を担当します。
    年中無休の腹腔鏡手術を行っている病院の、優れたスタッフに囲まれての手術です。

    午後は、3時から外来があります。
    今日もたくさんの女性のみなさんが乳癌検診を受けてくれると、みんな幸せになれるのにな、と思いながら今朝を迎えています。

    女性のみなさま、早くしあわせを手に入れてくださいね。
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    日本の乳癌検診のおかしなところ

    2008年2月13日

    こんばんわ。

    今日の業務も無事に終了です。

    ところで、日本の各自治体で行われている乳癌検診は、昔は視診と触診だけでした。

    それでは、乳癌の見落としが発生すると言うことで、現在は40歳台、50歳台の方を対象に、マンモグラフィーを一緒に行う乳癌検診を開始しています。
    しかし2年に1回しか受けられません。

    若い方の乳癌が増加してきているのに、おかしな話ですね。

    ただ、若くて、乳腺がしっかりしている方は、マンモグラフィーで全体が真っ白になってしまい、難しい写真になってしまうので、できれば超音波検査をも併用していただけると、よりよいと思います。
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