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  • ホルモン療法と骨粗鬆症 その2

    2008年3月19日

    やっと今、長時間のおなかの手術が終わったところです。
    ちょっとお食事をいただいてから、書いています。
    昨日の続きですよね。

    「ところで、骨粗鬆症の治療薬として現在脚光を浴びている“エビスタ”は整形外科では非常に注目されていますが、乳腺外科医の間では要注意の薬と考えられています。」

    “エビスタ“一般名ラロキシフェンは、乳癌のホルモン療法薬であるタモキシフェンと理論的に同様の作用機序と考えられています。そして、実際に大規模臨床試験では浸潤癌においてタモキシフェンと同等の抑制効果がみられています。

    しかし、タモキシフェンとアナストロゾール(アロマターゼ阻害薬)の併用で有害事象(副作用)が増加し、しかもアナストロゾールの乳癌再発抑制効果を阻害することが分かっています。

    ですから、注意点はアロマターゼ阻害薬(アリミデックスやアロマシン)を乳癌再発の予防のために内服している方が、骨粗鬆症の予防のために”エビスタ”を内服すると、副作用(更年期症状や血栓症)の可能性が高まり、乳癌再発の予防効果が下がるということです。

    私たち医師は他の科の領域の薬や検査の勉強もしていないと、思わぬ落とし穴があるんだな、ということを改めて考えさせられますね。

    今日は雨が降っています。
    みなさんも雨に濡れてお風邪などひかれませんように。

    それではおやすみなさい。
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